愛川町立中津第二小学校で5月30日、「プログラミング教育研修会」が開催された。プログラミング教育が2020年度から小学校で必修化されることを見据えたもので、同校の教員など約30人が参加した。
コンピューターを思い通りに動かすための指示・命令である「プログラム」。プログラミング教育とは、このプログラム技術を学ぶだけでなく、自分が物事を実現するために必要な動作や順序を論理的に考えられるようになる「プログラミング的思考」を育むことが目的だ。2020年度から実施される学習指導要領に盛り込まれ、小学校で必修化される。
将来はインターネットやAI(人工知能)が今まで以上に進化する社会が予想され、プログラミング教育で論理的思考を養い、IT人材を育成する狙いもある。
しかし、学校現場ではプログラミング教育に関する知識の普及は進んでおらず、町教育委員会では必修化に向けて中津第二小学校を先行的モデル校に指定。教員を対象に研究会を開催した。
講師となったのは、全国でプログラミング教育の普及に取り組むNPO法人「みんなのコード」主任講師である福田晴一氏。「今は生活の至る所にコンピューターが使用され、コンピューター無しでは成立しない社会。子どもたちが社会に出る時は、今まで以上に普及が進む。コンピューターの原理・原則やプログラミングを身につけさせてあげたい」と、必修化の背景などを解説した。
また、信号機や自動販売機など、生活に身近なものからプログラミングのパターンを学んだほか、パソコンを使ってキャラクターにシンプルなプログラムを入力することでターゲットを捕まえるゲームや、図形を描くゲームなど、様々なプログラミング体験を行った。参加した教員からは「自分には難しいと思っていたけれど、やってみると簡単で楽しい。子どもたちにも体験させてあげたい」などの感想があがった。町教育委員会と同校では今後も、大学との連携や研修など、プログラミング教育に関する事業を実施していく予定だという。