横須賀の北の玄関口・追浜では、今年もまちづくりの企画が目白押し。東京湾第三海堡遺構や貝山地下壕などの歴史遺産を巡る見学会のほか、子育て世代を対象にした講座も検討されている。こうした取り組みを中心となって進めているのが、NPO法人「アクションおっぱま」。来月、設立から丸2年を迎える同法人の活動に迫る。
先月25日のクリスマス。エルシャンテ追浜のホールでは、ジャズの美しい歌声が響いていた。約60人の聴衆の片手には、ワイングラス。ここの商店街で醸造されている「おっぱまワイン」を飲みながら、迫力のステージに酔いしれている。毎年恒例の「クリスマスJAZZコンサート」。主催するのは、まちづくりに取り組むNPO法人「アクションおっぱま」だ。
同法人の設立は2009年2月。それ以前は、商店街関係者らで組織される追浜商盛会が中心となり、空き店舗を活用したワインの醸造や第三海堡遺構の保存活動、貝山緑地の杏の里計画をはじめ、独自のまちづくりを進めていた。
その後、追浜の住民や地元企業、行政、近隣の大学などとより連携を深めるため、新たにNPO法人格を取得。それまでの活動やイベントの一部を引き継ぎながら、同海堡遺構の夏島町市有地への移設や、子育て世代を集めたまち歩き講座など、新たな取り組みも手掛けてきた。
昨年3月には、同法人、商盛会、追浜観光協会が共同運営する「こみゅに亭カフェ」を空き店舗にオープンさせた。ここは喫茶店とコミュニティスペースの両方を兼ね備えている。中でも、店内に編み物や小物などの手づくり品を展示し、同店で販売を請け負う「私のこみせ」が人気。現在、30人ほどが棚いっぱいに出店し、賑わいづくりに一役買っている。
最近では、新規マンション開発に際して、地域との連携を目指す事業者側からの相談も受けるという。同法人理事長の昌子住江さんは「NPO法人として信頼が生まれたのでは」と設立の成果を話し「マンションにもコミュニティが生まれて欲しいですし、そうした新しいまちづくりのために(アクションおっぱまが)つなぎ役になれれば」と展望を語る。3年目となる今年は、同海堡や貝山地下壕など追浜の歴史遺産を活かしたまちづくりを本格的にスタートさせる。その第一弾として、3月19日に移設記念のシンポジウムをリサイクルプラザ「アイクル」で開催する予定。当日は、これら2ヵ所の見学会も行い、今後の方向性を探る。
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