中学校陸上競技大会100m・200mの両種目で全国大会出場を決めた 武内緩奈(かんな)さん 久里浜中 3年生
”コンマ何秒”の世界に勝負魂
○…今月2日と3日に行われた神奈川県中学校選抜陸上競技大会本番では、昨年までと違ってリラックスして走れた。周後半に強みが出せたため「3年100メートルA」と「200メートルA」の2種目で見事1位。どちらも標準タイムを切る成績を収め、自身初の全国中学大会出場の切符を手に入れた。これまではスタートダッシュが苦手で、陸上の県大会ではいつも力みすぎて2着か3着で関東大会出場止まり。悔しい思いを重ねてきていた。
○…「負けるのは嫌なので」と力強く、負けん気の強さは人一倍。体格の小ささを自覚して「足の回転で歩数を稼がないと」と馬力で勝負する。「体力はないけど、気合と根性で乗り切る」と、トレーニングでは与えられたメニューを1本でも多くこなすことを気がける。バテそうなときは次の大会突破を思い踏ん張る。試合後は家でも父親が撮ってくれたビデオを見て一緒にフォームなどを反省し、次の練習での改善につなげている。部活は週6日、朝7時半からと放課後6時までと正直きついが「達成感があるし、仲間もいるから楽しい」と明るく言い切る。
○…元来走るのが好きで、小6の頃から陸上を始めた。当時、リレーで全国大会に出場したが不本意な成績で、「もっと速くなれたら」という思いを強くした。陸上の魅力については「自分の力だけで勝ち負けが決まるし、普通に過ごしていたら1秒なんて普通に過ぎるのに”コンマ何秒”の世界で競えるのがすごいと思って」と目を輝かせた。
○…2歳年下の弟も中学で陸上を始めたばかりで、練習に付き合うこともある。「もうタイムが同じくらいになっちゃって…」と苦笑する表情に、優しい姉の一面をのぞかせた。目下の目標は8月にある全国中学大会の両種目で5位以内に入ること。「緊張はするけど、ピストルが鳴っちゃえば平気。無心で走る」と、元気いっぱいに意気込みを見せた。
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