『ガリヴァー旅行記』続編!? 山口雅也さん新刊
小原台在住作家、山口雅也さんの最新刊『狩場(カリヴァ)最悪の航海記』(文藝春秋)が、このほど発売された。スウィフトの風刺小説『ガリヴァー旅行 記』の中で、1709年にガリヴァーが上陸した日本の港町「ザモスキ」が観音崎だとする説を山口さんが取り入れ、「旅行記の続編」として執筆。横須賀の目 線で読むことができる”幻の”一冊となっている。
ガリヴァーの観音崎上陸説を裏付ける根拠はふたつある。ひとつが、物語に登場する「ザモスキ」(Xamoschi) という地名の記述が、「観音崎」(Kannonsaki)に類似している点。もうひとつが、徳川家康の外交顧問を務めた三浦按針(ウィリアム・アダムス)がイギリスに送った書簡の資料を、作者のスウィフトが所蔵していたことだ。
今から6年前、山口さんはザモスキ=浦賀と仮定して、ガリヴァー旅行記の続編を執筆していた。ところが2年前に、ガリヴァーを通じた町おこしに取り組む「よこすか未来塾」の桐ヶ谷良之さんと出会ったことが大きな転機となった。「(ガリヴァー上陸が)私の住んでいる観音崎であるという仮説を知り、創作意欲をかきたてられました」と山口さんは振り返る。『別冊文藝春秋』で連載が始まると、地元で話題を呼んだ。
物語は、〈私〉が〈ザモスキ〉に到着した場面から始まる。浦賀を想起させる〈ウララカ〉を経由して江戸に到着。そこで出会ったのが将軍徳川綱吉の側用人・狩場蟲斎(カリヴァチュウサイ)だった。天然痘で衰弱していた綱吉。不老長寿の秘薬を求めて、〈最悪の航海〉が始まる…。
観音崎フェスでサイン会も
山口さんは「地元横須賀の皆様にも楽しんでもらえる内容だと思います」とコメント。平坂書房モアーズ店のガリバーコーナーでは、新たに同書も仲間入り。さらに、11月3日(木・祝)に開催される「観音崎フェスタ」のよこすか未来塾のコーナーで、同書出版を記念して山口さんのサイン会も予定されている。詳細は【携帯電話】090・5516・6487(桐ヶ谷さん)まで。
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