「すごく伸びる」「やっと食べられた、おいしい」―。昨年春の田おこし・田植え、年末の収穫・脱穀・精米を経た餅米。今月14日、武山小学校(黒岩一隆校長)で行われた餅つきで、ようやく子どもたちの手に渡った。
同校で行われている「餅つき」は約50年続く伝統行事。長年、地域ボランティアが指導に携わり、近年では、4年生(121人)の体験学習として実施されている。
今回、学校敷地内にある田んぼで収穫し、精米したのは約68・5kg。餅つきにはその半量近くを使い、まずは長い棒を使って、蒸した餅米を柔らかくし、続いて重い杵でついていった。また、同校の初代卒業生だという75歳のボランティアが勢いよく杵をつく姿を、児童が真剣な眼差しで見守る場面もあった。
ついた餅は、各教室に戻った後、あんこ・きなこ・しょうゆといった思いおもいのトッピングで試食。残りはのし餅にして、来月実施する調理実習で独創的な「餅レシピ」作ってを楽しむ予定。さらに残った餅米は、給食の「自校献立」でおこわとして全校児童に振る舞われる。
地域ボランティアのひとり、地元で農業に携わる鈴木正利さんは「便利になった時代に、自分の口に入るまで長い時間がかかり、多くの人の手を経ていることを体験できるのは貴重なこと」と話す。さらに、脱穀・精米に昔の道具を使用するなど、先人たちの知恵や苦労を学ぶ有意義な機会となっているようだ。
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