市民有志 「枯れ木に花」で復興祈念 モニュメント制作始まる
東日本大震災からの復興を祈念するモニュメントの制作を、市民有志が進めている。宮城県東松島市から譲り受けた松の木を、くりはま花の国プールに併設されている園芸室(温室)内に設置。これに室内の蘭系の植物を着生させ、震災の日の3月11日に公開するという試みだ。枯れ木に花を咲かせることで、復興のシンボル的存在になるよう取り組んでいる。
中心となって動いているのは、同プールを管理する「一般財団法人シティサポートよこすか」の職員、建設事業者などの団体でつくる「横須賀建設業関連団体協議会」の有志や、市民ボランティア。先週末、東松島市から提供された松を園芸室内に運び込み、ワイヤーで固定する作業が行われた。これからボランティアらが、室内の蘭系植物10種類ほどを、高さ約5mの木に着生させる。順調に開花すれば3月11日当日に、白やピンクなどの花をつけた松がお目見えする。
「3・11を忘れない」
東松島市との接点は、横須賀建設業協会のメンバーが、ボランティアで訪れたのがきっかけ。現地では、津波で家屋の床下に入り込んだ泥を処理するための「床板剥がし」ができる職人を求めていた。災害ボランティアセンターを通じて、これまでに行政や建設業協会との交流も生まれていた。
一方、シティサポートよこすかの職員は、3・11を忘れないための取組を模索していた。その思いが同協会から東松島市にも伝わり、関係者の理解を得て同市の市木でもある松が提供されることになった。モニュメントから「震災が他人事ではないと伝えたい」と担当者。同協会青年部会長の長島正志さんは「現地では行政と(建設)業界との結束力が強い。横須賀も緊急時にすぐ動けるようなルール作りが必要」と話す。
3月9日からは、同市の被災状況を伝える写真展が同プールで開かれ、11日当日はセレモニーも行われる。
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