2時間で人の気持ち変える 錦織監督、映画を語る
横須賀法人会は、今月15日、映画監督の錦織(にしこおり)良成さんの講演会を行った。テーマは「地方発信映画という誤解」。錦織監督は、製作者側から見た現代の映画業界事情を披露した。映画制作の際、まず広告収入や客員数について聞かれることを例に挙げ、「(日本では売り上げ優先で)テーマについて聞かれることはあまりない」と海外との違いを話す。目先の興業収入にとらわれるのではなく、何年にも渡って多くの人々に愛される作品の方が大事ではないかと呼びかけた。
最新作の「渾身 KON-SHIN」は、島根県隠岐諸島に伝わる伝統行事、古典大相撲を題材に、隠岐の人たちが持つ日本人特有の精神を描いた。インターネットが普及し、携帯で映画やテレビが見られるようになった現代において、それでも映画が廃れないのは、「2時間という短い時間で人の気持ちを変えることができるからだ」と話した。地方発信という言葉自体が都会からの”上から目線”であるとし、地方や都会に関係なく「日本とは何なのか、に焦点を当て、それにエンターテイメントを絡めた作品を作っていきたい」と意気込んだ。
今まで見てきた海の近くの土地の中で、一番住みやすかったのが横須賀だという。「いつか地元を題材にした映画(三浦按針)を」と会場を沸かせた。
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