横須賀を、ひとつに。 特別対談★経済再生編 明日のよこすかをつくろう
広川 全国的に景気好転の気配が漂い始めています。景気は「気」ですから心理的な部分で伸縮します。そうした雰囲気を醸成するには、安心の生活を担保できる街づくりと、市民の皆さんの期待感を高めるようなビジョンが必要です。
小泉 その通りです。現状を打破するには、景色を変えてしまうほどの再生策を打ち出さなければなりません。私が全国の自治体を見てきた中で、横須賀ほど成長の種となる資源を有しているところはありません。これを活かしきれていないのが本当にもったいない。38年間行政マンとして手腕を振るった広川さんには様々なアイデアがあるのではないですか。
広川 活性化の種はいたるところにあります。経済面では、農業や漁業が新たな産業創出の場になると考えています。市民にはあまり知られていませんが、横須賀産の食材は東京や横浜でブランド化されています。飲食店やデパートで「佐島港直送」「長井港直送」の文字が躍っているのです。ならば、観光がてら足を運んでもらって新鮮な食材を味わってもらうことを考えたい。漁港の再整備を進めるとともに、店舗や駐車場を整備し拠点化を図ることで、新たな集客戦略が描けます。さらに加工したものをお土産として販売する。農業も同じで六次産業化を行政がさらに後押しするのです。
小泉 産業として成立するようになれば後継者も育ちますね。では、商店街の再生はどうでしょう。これには非常に強い危機感を持っています。
広川 商店街は地域コミュニティーの担い手でもあります。高齢化時代はこれまでとは違ったニーズが生まれてきます。モデル商店街を選んで研究する必要があるでしょう。一方で、市街地の再開事業は行政がもう一歩も二歩も踏み込んでサポートしていかなければなりません。
小泉 YRPの開発を手掛けた広川さんですが、先端技術と旧来からの工業技術をうまく組み合わせて新しいビジネス連携を誕生させることはできませんか。
広川 市の大きなプロジェクトとして挑んでみてはどうかと思っています。市内には優秀な技術を持った企業、練達の技術者が大勢います。雇用創出にもつながる話。マッチングだけの問題です。
小泉 経済活動の活発化に道路整備は欠かせません。足踏み状態となっていた八景島以南の国道357号線の延伸は今年度、あらためて調査費が予算化されました。
広川 追浜の工業地帯が息を吹き返す原動力になります。「横横」の通行料値下げも多くの市民の要望です。その声をしっかり届けることが政治の役割。ぜひ実現させたいと思っています。
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