「動物フェスティバルよこすか2013」を主催する横須賀市動物愛護協会の会長を務める 佐久間 則夫さん 三春町在住 58歳
「触れ合い通して命学んで」
○…今から10年以上も前の話だ。市議会議員としての初めての仕事はペットを「廃棄物」と記す市の書類を変えることだった。当時は亡くなったペットの焼却代を「廃棄物焼却手数料」と表記して飼い主に請求していた。「家族同然に連れ添ったパートナーをなぜ”廃棄物”と呼ぶのか」。その違和感が現在の活動の根底にある。わずかな表記の違いかもしれないが、飼い主にとっては大きな問題だ。
○…同協会からの推薦を受け、昨年度から会長を務める。同フェスティバルの狙いの一つに挙げるは「食育」。牛の乳搾りなどの非日常体験は、子どもたちに命の大切さを考えさせる貴重な機会だ。「初めて見る大きな牛にびっくりして、ポカンとしてしまう子もいるんですよ」。東日本大震災の教訓から、ペットの防災や避難方法の啓発にも力を入れる。横須賀市では犬の登録頭数だけでも2万4千頭以上。災害時ペットと共に生き抜くにはどうすればいいのか。震災で浮き彫りとなった新たな課題にも地道に取り組む。
○…現在は同会会長だけでなく、日本初の有人ロケット戦闘機「秋水」の調査プロジェクトの代表や発達障がい者のための相談員など、活動は多岐にわたる。神風特攻隊のような「捨て身の攻撃」ではなく生きて帰還することを目的に開発された「秋水」。「戦争経験者の高齢化が進んでいる。戦争を美化するのではなく、歴史を繰り返さないためにも生存者たちの証言を手掛けていきたい」と意欲を見せた。
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