長井地区 民泊ツアーを"お試し" 地域活性に期待の声
長井地域で取り組まれている「民泊」を取り入れた修学旅行の誘致事業。来年5月の本格受け入れを想定したモニターツアーが、今月9日・10日に実施された。40人の参加者は14世帯の一般家庭にホームステイし、農漁業体験などを行った。
教育旅行の誘致事業を行うのは、今年4月に発足した「長井体験たび推進協議会」。修学旅行生と地元住民との交流で地域活性を図りたいと、地元町内会や長井漁協、横須賀観光協会、大手旅行代理店などのメンバーで構成され、民泊の受け入れ体制を整えてきた。長井は、畑や漁港を擁する自然豊かな土地。その地域性を活かした農漁業体験ができることに加え、多くの修学旅行の基点となっている新横浜駅や羽田空港から、1時間前後のアクセスの良さをセールスポイントに誘致活動を行っている。同協議会はほかにも、体験プログラムの提案や、地元長井中学校の家政部と共同でグルメやグッズなど土産物の開発を進めている。
横須賀市もセールスプロモーション事業の一環として、民泊誘致を積極的支援。地域経済の活性化に繋がる重点事業として、今年度から396万円の予算を充てるなど、官民一体となって取り組んでいる。
40人がホームステイ
来年、神戸や北九州などの修学旅行生、約160人の受け入れが決定。それに先駆けて今月9日、10日にモニターツアーを実施した。事前応募で集まった小学生から高校生までの計40人が参加し、町内の14世帯にホームステイした。旅館やホテルのような宿泊施設とは違い、特別なもてなしはせず、家庭の日常生活を体験してもらうことがコンセプト。家事や仕事、作物の収穫体験などで交流を深めることが狙いだ。
この日、浦賀と横浜市から来た小学5年生2人を受け入れたのは、定置網漁を営む太田恵子さん。長井港で朝獲れたばかりのアジやイカなどを見せながら、漁師の仕事や魚の種類をレクチャーした。子どもらは、さばき方に苦戦しながらも、自分が下ごしらえした魚が食卓にあがると、美味しそうに頬張っていた。
終了後、ツアー参加者からは「貴重な体験ができた」「別れるのが惜しいほど楽しかった」など評判は上々で、「手応えを感じた」と事業関係者。今後、ツアーの総括を通し、プログラムの改善を行うなどして来年の修学旅行生の受け入れに活かしたいとしている。
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