中学校スクールランチ 拡充に向けニーズ探る 市内14校で5日間の試行事業
1月27日〜31日の5日間、市内の中学校14校で「スクールランチ」の拡充を目指した試行事業が行われた。現行のスクールランチの課題をもとに、小学校給食の献立をアレンジした弁当を販売。各日の注文率は全校生徒の8・5%〜29・5%と献立によってバラつきがあるなど課題も見えている。
現行のスクールランチは、市内の市立中学校23校すべてで「弁当・パン注文」という形で実施されている。栄養やボリューム、注文の頼みにくさ、価格など多くの課題を抱えており、約10%程度という利用率に留まっている。
市では「中学校給食のニーズに応える」として、完全給食(主食・おかず・牛乳)ではなく、弁当注文(スクールランチ)の拡充を模索。今回の試行事業に至った。現状では、献立などに関しては、各校の委託する弁当事業者に任されているが、試行事業では管理栄養士が1食400円で全校統一の献立を作り、これを弁当事業者(5社)が提供するという方式をとった。
人気献立に注文偏りも
「ごはん・えびと白身魚のフライ・五目豆・フルーツナタデココ」―施行事業の期間中に提供された献立だ。この日の注文率は8・5%とクラスに3〜4人。一方、揚げじゃがいものそぼろ煮といったメニューの日は29・5%の注文率。「小学校献立で人気の献立も参考にしたが、豆料理が苦手な生徒も多く、注文にバラつきがあった」と学校給食課は分析する。
先月30日には、吉田雄人市長が市立常葉中学校で試食。生徒たちと机を囲み、昼食を楽しんだ。生徒はお弁当、スクールランチ、買ってきたパンなど、昼食のスタイルも様々。スクールランチを注文した生徒からは「おかずが多くておいしかった」などと好評の声もあった反面、「あまり口に合わなかった」「ごはんが少ないので持参した」「(スクールランチを)校舎の1階まで取りに行くのが面倒」との感想もあった。
施行事業を視察した市議は「野菜が少ない印象。(今年10月にランチボックス方式を開始する)逗子市のように温かいもの、汁物を提供できる方式も探ってほしい。提供内容はもちろんだが、保護者に大きな負担をかけず、予算をつけて(公費をかけて)しっかりやるべき」と話す。
学校給食課では、5日間の試行を受け、生徒にボリュームや味などのアンケートを実施。教職員・保護者からも意見を募っている。これらを集計したうえで、拡充の効果や改善点を洗い出し、来年度は何度か試行事業を行い、再来年度の本格実施に繋げていく方向だ。
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