約8割が「完全給食」望む 市民団体が1200人に聞き取り
全国で8割以上の中学校が実施している学校給食。神奈川県内で導入しているのは約18%、全国でワースト1となっている。市民団体「幸せ度No.1のよこすか」をみんなでつくる会(岸牧子代表)では、市内で給食に関するアンケートを行った。この結果を受け、「中学校の完全給食実施」を掲げて、今月13日(日)にシンポジウムを開催する。
同会では、4月から2カ月間、市内の駅前などでアンケートを実施。先月末で1218枚集まっている。質問は「全国での中学校給食の実施率」「給食とスクールランチの違い」といった現状の認識を問うものから「昼食の理想的な時間や形態」など二者択一を中心に14項目。「完全給食と現状の持参弁当やスクールランチのどちらが理想か」という項目では、小学校同様の「完全給食(*)」を選んだ人が84%にのぼった。
また、アンケートや聞き取りの中で「育ちざかりの子どもにこそ、栄養的側面から給食を」といった意見や、「お弁当は冷たく、衛生面で不安なうえに、共働きのため負担が大きい」「充分なお弁当を持参できない子どももいる。教室内で格差が生まれている現状を知ってほしい」という声もあったという。
請願書提出も視野
「お弁当づくりは親の愛情と言われることがあるが、それだけで測るものではない。保護者の負担軽減だけでなく、給食を通して学べることは多い」と同会担当者の河野さんは話す。アンケート活動と並行して同会では、政策として小中学校の「おいしい給食」を掲げる、東京都足立区を視察。学校内の調理施設で提供する『自校方式』で、食育を通した取り組みを行っており、こうした事業を参考に、横須賀での完全給食の実施に向けて活動を始めている。
13日(日)には、西逸見のウェルシティ市民プラザの大学習室でシンポジウムを開催し、横須賀の現状やアンケートの報告のほか、現職の栄養士や識者を交えた意見交換も行う。「小中学生の子どもがいる・いないに関わらず、多くの人と考える機会にしたい。子育て支援を掲げる市の政策に、こうした要望を反映させてほしい」と河野さん。同会では、同様の活動をしている市内の団体などとも連携しながら、完全給食を求める請願署名を実施し、12月市議会への提出を目指すという。シンポジウムの開催時間は午後1時半〜3時半、資料代500円。詳細は河野さん【携帯電話】090・5548・6325
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