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横須賀版 公開:2014年10月10日 エリアトップへ

(株)サウンドウェーブ代表、調律師として国内外で活動する 斉藤 雅顕さん 長浦町出身 56歳

公開:2014年10月10日

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ピアノの音色 育て続ける

 ○…「ヨーロッパでは、小さな古いホールに多くの人が聴きに行く文化がある」。対して日本はどうか。立派なホールは多いが、楽しんでいるのは限られた人。生の音楽に触れる機会は少ない。”横須賀で気軽に楽しめる環境を”と活動するピアニストの想いを、調律師として支える。今週末のチャペルコンサートもその1つ。「縁の下の力持ちだよ」と穏やかな笑顔を見せる。

 ○…230本の弦からなるピアノは、まさに精密機械。調律師の仕事は、鍵盤を1㎜単位で揃え、音程を調整するだけではない。温度や湿度にも敏感な楽器。音と音の細かな波を聞き分ける忍耐力も要するが、再生していく楽しみのほうが勝る。「ピアノは生き物。1台1台、個性がある」としみじみ。家庭のピアノでも、著名なピアノでも技術者としてのスタンスは変わらない。「何年もかけて、良い音になっていく楽器。調律しながら育てるという感覚かな」。まさにピアノを思う”親心”だ。

 ○…長浦町で生まれ育ち、県立横須賀工業へ。ピアノが弾けることで重宝がられた経験もあり、音楽教師に勧められて調律の道を選んだ。専門学校に進み、市内のピアノ専門店で技術を研鑚。独立し、海外に飛び出した。音楽文化の違いを肌で感じるとともに、個性あるピアノ・ピアニストとの出会いは大きな財産だ。コンサート帯同で訪れた中米グァテマラでは、古いピアノの調律だけでなく技術者の養成も担う。

 ○…国内外を飛び回る一方で、目を向けるのが地元。横須賀出身の音楽家に演奏の場を創りだす活動も続ける。「自らコンサートを企画する調律師は珍しいかも」とニッコリ。頼りにしている演奏家も多い。「人が奏でる臨場感と面白さを、身近で楽しめる機会が増えればいいね」。表舞台に出ることはないが、ピアノと調律は切り離せないもの。「弾く人・聴く人を笑顔にしたい」―その想いが、原動力になっている。
 

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