全国の都市部で人口減少が最も顕著な街・横須賀―。この現状を打破するべく、横須賀商工会議所(平松廣司会頭)は、新組織「新生・横須賀実践フォーラム」を立ち上げた。今月17日にキックオフ会見を行い、具体的な活動ビジョンを発表。「市民として誇りを持てる街」を目指し、埋もれている街の魅力を発掘。検証・再構築しながら、諸問題に立ち向かう。
人口減少は表面的、一時的な取り組みで解決できるような問題ではないとして、大型の企業誘致が難しい状況の中で、人口流出(社会減)を食い止めることを最優先にするという方針。「自慢できる(観光・まちづくり)」「夢が持てる(教育環境・キャリア教育)」「働きがいがある(ものづくり・企業支援)」横須賀―の3分野で、具体策を打ち出していく。
「走りながら考える」
同フォーラムのキーワードは「実践」。日本商工会議所観光委員会共同委員長の須田寛氏や元地域再生担当内閣審議官の御園信一郎氏ら専門家をアドバイザーに招き、三浦市役所で行政改革にも携わった木村乃氏(ビズデザイン(株)代表取締役)が総合コーディネーターを務める。フォーラムでは、団塊世代・若手経営者・女性・学生・外国人・飲食関係などの市民MG(ミーティンググループ)を設け、実行委員会が意見集約し、事業化につなげていく。
既に進んでいる事業もある。「地域と企業の”交流の輪”事業」だ。企業と地域を結びつけるプロジェクトとして、これまで企業内で実施していたミーティングや社員コミュニケーションを、地元商店街の飲食店などで行うというもの。飲食店にとっては販路の拡大が期待され、企業側にはサービスの提供などのメリットもある。
他にも、特産品開発やよこすか海軍カレーのシリーズ展開、横須賀に縁のある著名人によるワークショップやスポーツ交流イベント、起業支援、企業間の交流など、いくつかのアイデアが浮上している。
横須賀市も人口減に対して施策を打ち出しているが、「経済界ならではの視点で、自由な発想と機動力を生かしてほしい」と平松会頭。「実践につながらない議論に時間を費やすことはしません。子どもたちの未来に希望を感じることができるような環境を整えたい」と話している。
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