15日に発足した「横須賀中央エリア商店街活性化イベント実行委員会」の長を務める 坂倉 純一さん 西逸見町在住 31歳
中央衰退に”待った”
○…横須賀中央に複数ある商店街。それらが一体となり、街全体の”再”活性を目的としたイベント実行委員会が立ち上がった。「自店舗の利益だけを考えていてはダメ。街一丸となって中央全体の活気を呼び戻さないと」。衣笠や追浜などが独自の集客方法に知恵を巡らすなかで、中心市街地・横須賀中央への注目度は大きい。
○…明治24年創業、「角なしさざゑ最中」で知られる和菓子店「さかくら総本家」横須賀中央駅前店の店長だ。父親が先代の社長だが、夢は「美容師になって店をもつこと」だった。高校卒業後、親元を離れ、都内で美容師見習いとして働き詰めの日々を送った。「もともと人と話すのが好き。オシャレにも興味があった」。天職かと思っていたが、22歳で美容師免許を得た矢先、父親の体調不良の知らせが舞い込んだ。「戻ってこい」。その言葉の意味を察し、すぐに横須賀に戻った。「後悔はしていない。髪はいつでもどこでも切れるからね」と屈託なく笑う。
○…放課後のほとんどを過ごした横須賀中央。一市民としても、商店主としても、中央の人通りの変化は歴然だという。「昔は歩くと肩と肩がぶつかるぐらいにぎわっていたのに」。一昨年、和と洋をコラボさせた「焼モンブラン」を発売するなど、老舗の伝統を守りつつ新しい変化を取り入れた。「そこにしかない物があれば、人は集まってくる。要は、個店の努力が大切」。街の活性化にも通ずるものがあるとにらむ。
○…現在は、亡き父親の後を継いだ従兄のサポート役として、主に店頭で接客を担当する。長身痩躯の茶髪姿に、飄々とした物腰。「和菓子屋っぽくないってよく言われます」と相好を崩す。複合型高層マンションの竣工に伴い、市内外から297戸分の入居者がやってくる。「『横須賀中央に引っ越してよかった』と思ってもらえるような街にしたい」。街の衰退に待ったをかけられるか、正念場だ。
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