1988年に設立した市民活動団体、横須賀「水と環境」研究会(高橋弘二代表)がこのほど、「横須賀の湧き水」を発行した。横須賀市と葉山町・三浦市にある湧水33カ所を調査。水質・湧出量・周囲の生態系の状況などをまとめたもの。湧き水めぐりの散策コースも地図で紹介している。
市内の水環境について調査・研究を行ってきた同会が、設立20周年を機に取り組んだのが「湧き水」の現状。水が浸み出ている程度の小さな湧き水から、飲用にも使われている走水水源地まで約50カ所を調査し、そのうち33カ所を掲載している。水質のほかに周辺環境・親水性・保全活動・利用の現状などの項目をA〜Cで評価。重視したのは、現在湧き出ている水量。「萩野の勝手水」「天女水」「不動井戸」「水のトンネル」などと名付けられた場所もあり、歴史や知名度も評価に加えられている。
湧き出ている地点は、崖地の途中や谷頭(谷戸)。大楠山や武山を起点に、短い河川が海に向かって延びる三浦半島の地形的な特徴が表れているという。「湧き水が数多くあるということは、周辺に自然が残っているという証。貴重な自然を知り、接する機会になれば」と高橋さんは話す。
歩いて辿る
製作は2年がかり。「散策しながら、湧き水を辿ってみてほしい」と11のコース別に記載されており、起点となる駅や停留所から、湧水地点を巡る詳細地図を掲載しているのが特徴だ。代表的な5コースについては昨年、8回に渡ってウォーキングイベントを実施。「湧き水の源流が見られてよかった」「水を大切にするにはどうすればよいか考える機会になった」と概ね好評だった。
冊子は、一昨年・昨年の横須賀市市民活動推進補助金を活用して230部発行。市内の小・中学校、高校と図書館、行政センター、市民活動団体に無償配布している。希望者には有償で頒布。詳細は高橋さん【携帯電話】090・5499・0831
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