横須賀美術館にウルトラマン―。年間5回の企画展と児童生徒造形作品展、所蔵品展を行う同館で、6月27日(土)から「ウルトラマン創世紀展」が行われることが明らかになった。「美術の多様性を楽しんでもらいたい」という企画意図で、約3万人の集客を目指す。
横須賀美術館ではこれまで、幅広い年代が楽しめる展示や体験参加型、横須賀に由縁のある作家など、さまざまな企画展を行ってきた。「ウルトラマン創世紀展〜ウルトラQ誕生からウルトラマン80へ〜」は、美術館連絡協議会に加盟する施設で2013年から巡回しているもの。
企画展の内容は1〜2年前から練られており、同展もその1つ。娯楽が映画からテレビに映り始めた時期、特撮テレビシリーズの草分けと言われる「ウルトラマンシリーズ」。実際に撮影に使われた道具などの資料を通して、1960年代から80年代にかけての”昭和の子ども文化”を回顧し、探っていく内容だ。「美術館は著名な作家の作品を見るためだけの場所ではなく、美術の多様性を感じ取る機会を提供する役割もある」と同館学芸員。現代美術やポップカルチャーと呼ばれる分野を通して、新たな客層と美術館を繋げる狙いもある。特に、夏期の開催とあって、周辺施設と合わせた集客も期待されている。
このほかに来年度は、4月18日(土)から「ほっこり美術館」と題し、癒しや和みを感じさせる日本の作家作品を展示。他には「長新太の脳内地図」、横須賀製鉄所(造船所)創設150周年記念事業「浮世絵にみるモダン横須賀&神奈川」などが予定されている。また、第1期所蔵品展(4月25日〜)では、逸見出身の木村利三郎氏の遺族から寄贈された作品を通して、その画業を振り返る。
移管も継続議論
2013年に同館で開催した『ラルク展』では、美術館は内容に関与しない場所貸しだったとして、議論が起こった。集客施設としての美術館の在り方は現在も論議されており、教育委員会から集客プロモーションを担当する政策推進部への移管が検討されてきた。しかし、「教育を目的とする事業はどのくらい確保できるのか」「集客や幅広い活用の期待の具体性が示されていない」などの懸念もあり、今年4月の移管は断念している。
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