ICT分野の起業家グループ「ヨコスカバレー構想実行員会」の会長となった 水野 堅市さん 公郷町在住 60歳
先駆者だから伝えられる
○…成長が見込まれるICT(情報通信技術)分野の起業家を支援しながらベンチャー企業の集積を官民連携で図っていく「ヨコスカバレー構想」。その実働部隊でかじ取り役を任された。「一番年長者だから」と謙遜するが、移動体通信開発の事業所を一代で築き上げた実績を買われた。会のスタート時のボードメンバーは自身も含めて10人(社)。目標は100社の市内誘致と雇用換算で100億円の効果額。課せられた目標は高いが、「挑戦し甲斐のある取組み」と訥々と語った。
○…30歳の時、移動通信ネットワークの可能性に着目した3人の技術者でスタートした会社は、時代の波に乗って成長を遂げた。ICTの進歩はめまぐるしく進み続けているが、「世の中に求められるサービスに柔軟に対応していくだけ」とさらり。経営の本質は不変だという。豊富な知見や経験則が、創業間もない経営者などにとって絶好の手本となる。
○…横須賀のバックボーンとして、「市民のICTリテラシーの高さ」を挙げた。YRPを頂点に取引企業や個人事業主が多数存在しており、種々の技術を有しているという。こうした人材を束ねて、発信力をより高めていくことも会の大きな使命と捉えている。
○…当面の具体案としているのが、技術とアイデアを駆使し、アプリ開発などで課題を解消していく「ハッカソン」や人材育成を目的とした「プログラミング研修」の実施だ。「ICTキャンプ」を催すことで、企業が横須賀に目を向けるきっかけづくりも取り組んでいく。「小型無人機のドローンが買い物を代行するような技術を確立できれば、横須賀の今日的な課題である、谷戸に暮らす買い物難民を救えるかもしれない」。創業当時、携帯電話の今の姿は予想だにしなかったが、技術が世界を大きく変える場面に幾度も立ち会ってきた。だからこそ次世代には、新しい可能性へのチャレンジを伝えていく。
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