横須賀市は今月17日、「時間と場所にとらわれない新しい働き方」を触れ込みとするクラウドソーシングのセミナーを開催した。インターネットを活用して、仕事の受発注を行うもので、個人などが自分の得意分野やスキルを活かして収入を得る仕組み。市はこれの普及支援に乗り出しており、雇用創出につなげていく意向だ。
クラウドソーシングの普及をめざす市は、この分野の先駆的企業であるランサーズ(株)に事業委託。子育て中の女性や定年退職後のシニアの参入を促しながら、すでにクラウドソーシングを利用しているフリーランスなどの受注拡大を支援していく。
今回のセミナーには幅広い年齢層の男女約90人が参加、関心の高さをうかがわせた。ランサーズでは、興味のある人たちに向け、仕事を受注するための基礎知識や業務を進めていく上で必要となるスキル習得の講座を開いていく。
セミナーでは、ランサーズの秋好陽介社長がクラウドソーシングの現状を説明。正社員・非正規社員とならぶ「第三の働き方」として注目を集めている。「東京の企業が発注した仕事を地方の個人が受注している形態が顕著で『仕事の再分配』という社会的な意義も果たしている」との持論を述べた。
利用者の声を聴くパネルディスカッションでは、フリーライターの及川佳寿美さんが「満員電車を逃れたくて自宅で仕事のできるスタイルを選択。自由である反面、自律が大切。午前10時にパソコンの前にいることを自分に課している」と話した。収入面について、フリーランスWEBデザイナーの小坂浩人氏は、「1年間、集中してコンペに応募したことで数百万円の収益を得ることができた。やり方次第でしっかり稼げる」と成功例を披露した。
ランサーズでは、自治体と連携してクラウドソーシングによる就労支援や雇用創出を進めている。鹿児島県奄美市では、農家が閑散期の収入確保に取り入れているなどの事例があるという。
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