全国高校ラグビー大会で準優勝を収めた桐蔭学園の中心選手として活躍した 高北 卓弥さん 大津町在住 18歳
花園で躍動した”重戦車”
○…名門桐蔭学園のジャージに身を包み、大観衆が見守る花園で決勝のピッチに立った。「ついにここまで来た」―。5年前、テレビで見て憧れた場面をそのまま実現し、感慨を覚えた。「充実感がある」と大会を振り返る。出場選手中トップ、ベンチプレス120kgのパワーを遺憾なく発揮。2人同時のタックルにも倒れず、引きずりながら前進するなど、FWの軸として同校の躍進に貢献した。
○…母の勧めで大津小2年の時、近所で活動する横須賀ラグビースクールに入部。最初は競技を”純粋”に楽しんでいた。小4時の練習中、タックルされてボールを落とした瞬間だった。「そんなんでいいのかよ」―。初めて怒られ「火がついた」。その熱血コーチから勝敗にこだわる”本気”の楽しさを教わり、打ち込み始めた。休日はラグビーに専念し、大津中では柔道部と陸上部で体幹と脚力を強化。3食とも米2合を平らげ、屈強な体格を目指した。
○…中2から県選抜として活躍し、同校から誘いを受けた。胸が高鳴ったが気にかかったのが勉強。「急にどうした」といじられもしたが、なりふり構わず同級生に質問。家では1日6時間勉強し、推薦に必要な成績を残した。「あんなに机に向かうことはもうない」と苦笑する。進学当初は同校の足腰強化を目的とした砂浜グラウンドに戸惑ったが、徐々に慣れ2年時にレギュラーを掴んだ。3カ月の怪我を負っても監督からの信頼は厚く、椅子は明け渡さなかった。
○…多くの大学から声をかけられた中、選んだのは東海大。FWのポジションで多くの代表、トップリーグ選手を輩出し、育成に定評があることが決め手となった。大会後はメディア対応など慌ただしい日々。2月からは高校の代表候補合宿が始まり、3月にスコットランドで世界大会が行われる。束の間のオフの訪れに「今はゆっくり休みたい」と本音。英気を養い、次は世界で己のパワーを試す。
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