「住むまち横須賀の魅力をワイワイ語ろう」―と題した交流会が今月6日、市内で行われた。横須賀市の定住促進政策の一環で、まずは市民の目線から街の姿を見つめなおし、思いを共有していこうというもの。
会場に集まったのは、高校生から子育て〜シニア世代まで約90人。まず、吉田雄人市長が人口減少の動態を含めた現状を分析。「自然増減は止められない。社会増減に対して、効果的な政策を進めていく」と話した。続いて、自然環境・出産子育て・英語の3分野で横須賀の「ならでは」を紹介。「市内に住み続けたいと答えている人の割合は82%。今住んでいる人の評価は高い」として、今後の市外への発信に期待を示した。
市長の現状報告に、市のこども政策アドバイザーの2人も、専門家の見地で答えた=写真上=。病児・小規模保育施設を運営する駒崎弘樹さん(NPO法人フローレンス)は、「子どもや子育てに振り分けられる予算は、高齢者に比べて驚くほど少ない。だからこそ行政の旗振りは大事」と話し、市の政策には一定の評価。しかし、中央駅前の児童図書館を例に挙げ「存在を活かしきれていない」と指摘した。また、乳幼児の発達心理などを研究する開一夫さん(東京大学大学院教授)は「他市と比べて良いところが多い印象。今後の展開として”幼老コミュニケーション(高齢者と幼児の交流)”など、広げられる分野もある」と答えた。
「市民活動、知る機会を」
会場では「ビジュアルミーティング」という手法を用いた会話の”見える化”も行われた。一般社団法人サスティナビリティ・ダイアログの協力で実現したもの。壁に掲示した模造紙に、発言内容をイラスト付きで書き込んで内容を整理。さらに、参加者は4人1組に分かれて、各々が付箋に「パネリストの言葉に感銘した点」「質問したいこと」「共有したいこと」などを書き記した。
参加者からの言葉で多かったのは「住んでいるのに気付いていない良さがある」「発信力が足りない」というもの。さらに「市民の活動など、知る機会を増やしてほしい」「自分ができることはないか」と、市に対する意欲的な発言が多数を占めた。駒崎さんは「市民の力が未来を作っていくもの。できることは?という眼差しを持ち続けてほしい」と話していた。
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