学生政策提言 「空き家」活用で集いの場 基金や条例整備 若い力発揮
高校生や大学生らが市の課題を分析し、政策を立案して発表する「横須賀学生政策コンペ」が13日、小川町のヨコスカテラスで行われた。最優秀賞に選ばれたのは「若者が主役になれるまち」をテーマに基金や拠点づくり、条例の整備を提案した慶応大学生らのチーム。優勝した同チームには今回の内容を吉田雄人市長にプレゼンする機会が与えられる。
学生と政治の距離を近づける活動を行う学生団体「スカペンコ」の主催で昨年に続き2度目の開催。1位に選ばれたのはアイデアやプレゼンなどが評価された慶応大学生・院生で構成されたチーム。3人のメンバーは若者がより活躍しやすい環境が必要と考え、枠組み作りの一環として「拠点・条例・基金」の整備を提言した。
”3本の矢”
若者が気軽に集まれ、地域活性化策などを実行する際の拠点が必要と感じたメンバーは谷戸地域に代表され、現在市内で問題となっている「空き家」に目を付けた。学生の相談に乗るコーディネーターを配置し、若者のコワーキングスペースとして有効活用できる可能性を提案した。
地域活性に取り組むうえで条例の制定をすることで、より行動が起こしやすい環境になるとも発表。町内会や市民に学生と積極的に交流するよう求めるなど、若者をサポートする「学生のまち推進条例」がある石川県金沢市の事例を紹介し、横須賀にも応用可能だとした。行動に伴う資金面は地域貢献を掲げる地元企業を軸に基金を設立し、サポート環境も整える。
メンバーの竹田和広さんはこれら”3本の矢”で「若者集団で大きな波を起こしたい」と熱く語る。
拠点作りの一環として、竹田さんらを中心に市内の10〜20代を集め、地域活性について話し合う会議を3月に実施予定。今回の事業の一歩としたい考えだ。また既に空き家事業を展開している地元企業と連携し、ITアプリを活用する拠点を谷戸地域に作るという。
「実現性高い」
今回のコンペにはほかに地元食材に特化したメニュー作りを提案した県立横須賀高校の生徒や、恋愛と観光を結びつける事業を発案した横浜市立大学の学生が参加した。審査員を務めた横須賀市都市政策研究所の古谷久乃さんは「どのプレゼンも質が高かった。優勝チームは実現性がある」と評価した。
スカペンコの代表を務める竹岡力さんは「次回以降はアイデアの斬新さがより引き出せるような仕組みも考えたい」と今後のコンペの展望を話した。
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