フードバンクよこすか 「子ども食堂」試行実施 市内初の取り組み
家庭の経済事情で満足に食事がとれなかったり、孤食となっている子どもに、低価格で夕食を提供する取り組みが広がっている。市内では、昨年発足した「フードバンクよこすか」が中心になり「子ども食堂」事業を進めている。春休み中の3月26日(土)に試行。以降は、年内の本格実施を考えている。
平均的な生活水準の半分以下で暮らしている「相対的貧困家庭」の増加が、社会問題となっている。2012年の国民生活基礎調査で明らかになった、子どもの貧困率は16・3%。日々の生活を取り巻く困窮状態は深刻だという。
「食を通じた多様な支援を」と立ち上がったのが、フードバンクよこすか(北村光二代表)。昨年末に発足し、家庭や企業などで余った食料を、こうした家庭に届けている。そして、同団体が次に取り組むのは「子ども食堂」だ。
家庭の経済的困窮などの事情で食事を満足に摂れない子どもや親に、低価格で夕食を提供する「子ども食堂」は近年、全国で広がっている。NPO法人や社会福祉団体・行政などが実施主体となり、大半が月1回から数回の開催。食事だけでなく、地域の「たまり場」の役割を目指す”食堂”も多い。
温かい食事みんなで
横須賀市内では同団体を中心に、初の取り組みとなる。現在は、他市の事例見学などを行い、賛同を求めながら運営方法の検討を進めているところだという。今月、2回実施した説明会には、20人近くが参加。「自分の住む地域でも立ち上げたい」「ボランティアでできることを」と、関心の高さをうかがわせた。「温かい食事をみんなでとれる環境を大切にしたい」と話す北村さん。「よこすか子ども食堂ルシア」と名付け、フードバンクで提供された食料などを活用しながら、年内の本格実施を目標としているという。
春休み中の3月26日(土)に試行開設を予定。会場は、フードバンクよこすか事務所(三春町4の44ニートハイツ三春305)、時間は正午から午後2時、6時から8時の2部制、定員10人程度で計画している。3月5日(土)には、広報やボランティアスタッフの説明会を行う。午後3時から4時、詳細は北村さん【携帯電話】080・3025・3092
支援の現状は
自治体が給食費や学用品費などを支援する「就学援助費」。市内では、児童生徒の約21%が受給している(2013年度)。市のひとり親・子育て家庭への支援事業は、就学援助のほか児童扶養手当や各種の助成など、経済的な援助が中心。地域では、子どもの学習支援や生活支援事業に取り組む団体も増えている。
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