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中学校給食の行方─【1】 棚上げから一転 導入議論へ 一連の流れ振り返る

教育

掲載号:2016年3月18日号

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 中学校給食に関する議論が加速している。吉田雄人市長は、第1回市議会定例会の施政方針演説で「実施を検討する時期に来ている」と早期の方向性決定を示した。「中学校昼食」の在り方について、これまでどのように議論されてきたのか。「市民ニーズ」に応えた形とは―。当紙では4回に渡り、市内の現状と県内自治体などの動きを追う。

 「財政的に実施は困難」―。市議会での議論をたどると毎回、この言葉が出る。議事録から遡って1999年、第1回定例会でも「完全給食導入」を問う発言があった。当時、すでに全国での中学校給食実施率は74・3%だったが、「財政上難しい」との答弁に終始していた。

 その後、弁当持参やパンの注文に加えて、「注文弁当(スクールランチ)」が導入されたのが2004年。昼食の選択肢が増えた一方で、完全給食を望む意見も根強くあった。しかし、「要望があることは理解している」=08年、蒲谷前市長=としつつも、”実施困難”の回答しかなかった。

 吉田市長に代わっても、その姿勢は変わらず「給食ニーズに応える」として、打ち出されたのがスクールランチの拡充事業だった。「できるだけ給食に近づけていく」として、注文方法やメニュー、価格など試行を繰り返したが、注文率の低迷や提供業者との調整など課題も山積。その間、「完全給食」を求める市民団体の動きも活発化していた。

遅れた実態調査

 「8割近くが完全給食を求めている」―。数年前、市民団体や市議が独自に行ったアンケートでの結果だ。議会でも繰り返し、市が実態把握を行うべきとの声があったが、「ニーズの調査やアンケートは考えていない」という答弁が続いた。スクールランチ拡充も「給食ニーズに応えた形」という目的だったが、「生徒や保護者が何を求めているのか」を広く聞き取ったうえでの事業ではなかった。

 ようやく行われたのが、昨年夏の「中学校の昼食に関するアンケート」。(小学校のような)完全給食を希望する保護者が7割を占めるという回答だった。昼食持参やパン・弁当注文ができない生徒がいる実態も明らかになった。

 これらを受けて市は「重要な施策」と方針転換したが、「もっと早くニーズ把握すべきだった」との声も議会からあがっている。

健全な発達に不可欠

 なぜ完全給食の要望が高まっているのか。共働きやひとり親が増えていることによる(弁当作りの)負担軽減―だけではない。学校給食法では「児童及び生徒の心身の健全な発達に資するもの」として、実施の目的を定める。吉田市長は昨年の議会で「(完全給食は)貧困世帯の子どもが健康の保持増進を図るための支援策の一つ」とも答えている。

 横須賀市の議論が停滞していた間、県内では未実施だった川崎市や逗子市が導入へ大きく舵を切っている。次回は、こうした近隣自治体の動きを探っていく。

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