横須賀版 掲載号:2016年7月1日号
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横須賀市教育委員会 中学校で完全給食導入へ 「全員喫食」基本方針を策定

教育

 「昼食を生きた教材として活用し、食育を推進」―。中学校での昼食のあり方を検討してきた市教育委員会は、先月27日の定例会で「全員喫食による完全給食を実施」とする基本方針を議決した。具体的な行動計画も策定しており、今月8日に行われる総合教育会議での協議を経て、正式決定となる見通し。

 中学生にとって望ましい昼食のあり方とは何か―。市教育委員会では、過去3回のスクールランチ拡充事業の検証や昨年夏に行った「昼食に関するアンケート」の結果などをふまえ、今後市が目指すべき方向を示した。先月27日に行われた定例会では、生徒が適切な栄養を摂取できる・昼食を生きた教材として活用し、学校における食育を推進・生徒が楽しく食事ができる―この3項目を実現するため、「全員喫食による完全給食の実施」を基本方針と定めた。

 現状では、昼食を学びにつなげる機会がなく、家庭の状況によって内容や栄養バランスに偏りが見られることや、弁当を作ることに負担感を持っている保護者が多いといった課題や問題がある。市教委では、全員が同じ献立を喫食する「完全給食」の導入が、これらの改善につながることを期待する。

 今回の基本方針では、具体的な「行動計画」も策定。小学校との連携を重視し9年間を見通した食の指導や昼食時間の確保、栄養教諭など専門職員の配置、地産地消の推進も掲げる。また、食物アレルギーの対応や給食費未納などの問題に関しても、「安心・安全な給食の提供」「教職員の負担軽減」に取り組むとしている。

 吉田雄人市長も今年2月の市議会で「完全給食に向けた検討を」と話しており、市長と教育委員会で構成する総合教育会議(今月8日)で、この基本方針をもとに協議を行い、正式決定となる運び。

 また、市議会では調査費を増額する予算修正を行ったほか、公会計への移行や運営審議会の設置などを含めた「給食条例」の制定に向け動きを加速させている。

焦点は実施方式へ

 現在、市内の小学校では校内の給食室で調理する「自校方式」を導入している。他には、給食調理施設から各校へ配送する「センター方式」、小学校給食室を拡張して中学校分も用意する「親子方式」など、実施方式は主に3つ。小中学校の施設改修・建て替えなどの長期的な計画も含めた試算・検討も必要とされる。

 先ごろ、市民団体が行った給食に関する討論会でも様々な意見が出ている。「方式など内容をしっかり検討を」「議論を尽くして、最適な形で移行してほしい」「市民との意見交換の場を」との声もあった。市議会に対して請願活動を行ってきた「中学校給食を実現する会」の対間美保さんも「訴えてきたことが前に進んだのは嬉しい。ただ、これからが本番。コスト優先ではなく、市民目線で”良い給食”を目指してほしい」と話している。

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