高齢者を中心に日常の買い物に困っている”買物弱者”に対する取り組みとして、(有)田浦中央食品が今月から軽トラックを使った移動スーパーを若宮台でスタートさせた。生鮮品を含む300品目を揃えて週に2回、希望者の自宅まで出向いて販売を行っている。現在は実証実験の位置づけだが、同エリアを皮切りに、三浦半島全域で10台程度の車両を走らせることを計画している。
若宮台で実証実験
同社は田浦で食品スーパー「サイドキッチンオックス」を運営しており、若宮台にも支店を出店していた。だが、設備の老朽化などを理由に今年1月に閉店。なじみ客が多く、高齢化が顕著な地域の事情などを考慮し、対案として移動スーパー導入に踏み切った。
全国展開している「移動スーパーとくし丸」とパートナー契約を結び、販売ノウハウなどの提供を受けている。最大のポイントは、冷蔵庫付の改造軽トラックだ。刺身、寿司、肉、野菜などの生鮮食料品から惣菜、弁当、パン、日用品まで300品以上積むことが可能で、実店舗と同様の品ぞろえを実現している。「商品の調達には宅配という手段もあるが、実物を手に取って選びたいという消費者ニーズは確かに存在する。移動スーパーの形で買物本来の楽しさを提供したい」と同社の及川浩一さん。
今後は台数を増やしてエリア拡大を急ぐほか、地区の社会福祉協議会などと連携し、販売スタッフが「見守り隊」としての役割を担っていくことも想定している。
買物弱者の救済をめざす市内の動きでは、百貨店のさいか屋が2トントラックに商品を積み込んで、公園駐車場などの指定場所をめぐる移動販売がある。久里浜商店会も「おつかい便」と銘打って、御用聞きを進化させたサービスを展開中。日用品だけでなく、時計の修理や畳の表替えなどの注文にも応えている。
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