県の社会人サッカーリーグ2部に所属する「横須賀CITY FC」と「横須賀マリンFC」が、今月16日に行われた試合でそれぞれ勝利をおさめ、各所属ブロックで優勝を決めた。両チームは来季から市勢として初めて、県1部リーグに参戦する。
シティ FCとマリンFC
県リーグは1〜3部までのピラミッド式になっており、チーム数の多い2部はA・Bに分かれている。各ブロック内で12チームの総当たり戦を行い、優勝すると県1部へ自動昇格できる。Aブロックの「CITY FC」、Bブロックの「マリンFC」、市内を拠点に活動する両チームは8節を終えて共に全勝。9節で引き分け以上の結果を残せば優勝が決まる状況だった。奇しくも9節は両チームとも16日にホームのリーフスタジアムで試合が組まれた。
意識改革を徹底
先に試合を行ったのは「CITY FC」。リーグで下位に沈む相手チームに対して、前半からボールを支配して試合を進めると前半のうちに2得点。後半にも2点を加え4対0の完勝で昇格を決めた。安田将監督は「チャンスの多かった割に得点が少なかったのが課題」と1部での戦いに向けて選手たちのさらなる奮起を促した。
同チームは海上保安庁職員や消防局員など多様な職に就く選手に配慮して、練習は夜の9時から佐原のフットサル場を拠点に活動している。近年は2部で中位を彷徨っていたが、チーム創設時から20年以上選手・スタッフとして携わる安田監督のもと今シーズンは試合前日の飲酒禁止など意識改革を徹底。春に行われた県のトーナメント戦でも準優勝を果たすなど結果に結びついている。
元プロが支える
「マリンFC」は「CITY FC」の昇格が決まった直後のナイターで3位のチームと対戦。前半は一方的に攻めて先制するも、後半は押し込まれる展開が続き、細かいパス回しから失点を喫した。しかし終了まで残り5分、FKのチャンスを得ると田丸誠選手が左足を一閃。ゴール左隅に吸い込まれた。劇的勝利に星川徹監督は「ほっとした」と安堵の表情を浮かべた。
決勝点をあげた田丸選手やGKの石川扶選手らプロ経験のある選手が所属する同チーム。「スポンサーがついていることや芝生のピッチで練習できる恵まれた環境に若手が甘えないようにしないと」と石川選手。2人が先頭に立ち半数を占める学生に経験を伝えながらまとめている。関東1部を目標に発足して3年。順調に成長を続け、関東リーグ昇格に挑戦できる県1部まで駆け上がってきた。
観客席は満員
当日は両試合とも収容人数252人の同スタジアム観客席がほぼ満員。選手の関係者ほか、両チームがサッカー教室などで関わった地元の小学生や中学生も多く駆けつけ、声援を送っていた。横須賀市サッカー協会の相澤富雄会長は「両チームの昇格はとても喜ばしいこと。地元出身の選手の活躍を間近で見ていた子どもたちにとっても良い刺激になったと思う」と話す。
ブロック優勝を果たした両チームはリーグ優勝決定戦で対戦する。「バチバチの試合になるだろう」と安田監督が話す同郷のライバル対決は12月11日(日)の午後7時からリーフスタジアムでキックオフされる。
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