市内に残る歴史遺産の調査・研究を行う「横須賀の文化遺産を考える会」が、代表の長浜つぐおさん(上町在住)を中心として製作した「『横須賀鎮守府』132年の歩み」を今日4日(金)に発刊した。同鎮守府の変遷を、横須賀市が日本遺産に認定されたことに絡めて伝える内容となっている。
軍港・鎮守府が置かれたまちで近代化を推進したというストーリーで今年4月、他の旧軍港都市(呉・佐世保・舞鶴市)とともに文化庁から日本遺産の認定を受けた横須賀市。その吉報を聞いた長浜さんは、今後注目度の高まるであろう横須賀鎮守府の詳細な歴史や、価値の高さを再認識してもらおうと出版活動に取り組んだ。
同会ではこれまでも市の歴史にまつわる著作を出版してきており、今回は市制100周年協賛事業で刊行したものを増補・改訂したものとなっている。製作にあたってから約半年がかりで仕上げた。
横浜から横須賀に鎮守府が移された1884年当時の様子から、終戦による閉庁を経て米海軍基地として生まれ変わり、イベントなどで開放も行われるようになった現在に至るまでを約80ページにまとめている。
他市でも取材
巻頭の見開きページでは普段立ち入ることのできないドライドックや田戸台分庁舎内など日本遺産に認定された市内の主な文化財をカラー刷りで紹介。ほかの3市の鎮守府の歩みも巻末で紹介されている。呉市には実際に足を運んで、認定建造物の取材や撮影を行った。旧呉鎮守府庁舎や戦艦大和建造ドック跡の写真なども掲載している。
発刊に寄せて長浜さんは「文化庁のお墨付きを得られたことで、歴史的建造物の保存意識や注目度が高まるのは市にとってメリットが大きい。この本を通してその魅力が伝われば」とコメントする。
同書の発刊部数は700で、値段は1800円(税抜)。市内の平坂書房で販売されている。
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>