横須賀市が抱える懸案材料の一つである「空き家問題」の解消に向けて、地元の建築関係者が立ち上がった。「谷戸再生プロジェクト」と命名したグループを組織。市内でも空き家率が最も高い汐入町5丁目の物件を借り受け、家屋をリフォームし、自分たちが実際に住むなどして課題点の洗い出しを行う。
「実際に住んでみる」
発起人である比護友一さんは、三春町に事務所を構える日栄建設の代表。このほかプロジェクトメンバーには、地元の建築士と建築関係者4人が参加している。
同プロジェクトでは、横須賀市の中でも空き家率(18・5%)が突出している汐入5丁目の木造平屋建ての空き物件を借り受け、活動拠点を整備。室内外のリフォームを行い、実際に住んで地域の人たちと生活をともにしながらアイデアを生み出していく。
「行政の調査で空き家に関するデータなどはほぼ出揃っている。実体験を通じて建築関係者ならではの提案をしていきたい」と比護さん。現時点では、大人が週末に利用するセカンドハウスやなどの構想が浮上、谷戸のデメリットをアイデアや設計力でプラスに変える方策を編み出していくという。横浜国大で街づくりを学ぶゼミ生らとの連携も視野に入れており、一定の方向性を打ち出す考えだ。
当該地の付近には、県立保健福祉大生が高齢者の生活支援を行いながら居住しているほか、空き家を改修しておやつと雑貨を販売している店舗もある。「彼らともコミュニケーションを図りながら谷戸再生と空き家活用を図っていきたい」と比護さんは話している。
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