久里浜港を起点に国道16号線の田浦地区まで12・７Kmを結ぶ都市計画道路・久里浜田浦線の一部「衣笠工区（１・２Km）」の整備に目途が付きそうだ。事業を進める県土木事務所は今年度の供用を目標に掲げており、同担当者は「今月以降、現在の工事進捗や開通後の交通量など精査・調査を行い、具体的な開通時期等を明らかにする」と明言は避けている。
予定から大幅な遅れ
衣笠十字路・池上十字路や横須賀三崎線などでの交通渋滞緩和を目的に、１９９３年に整備を開始した都市計画道路「久里浜田浦線」。現在は、久里浜７丁目―三浦縦貫道路・衣笠入口の約６・２Kmと市道金谷駿河坂線（平作３丁目）―横須賀ＩＣの３Kmが供用されている。残る区間（平作３丁目―衣笠入口）１・２Kmの整備工事が始まったのは２００８年。当初予定では11年の完成を目指していたが、地盤の状態により大掛かりな擁壁工事を要し、大きくずれ込んでいた。
久里浜までまっすぐ
道路の幅員は片側２車線の22ｍ。工事完了により、横横道路の横須賀ＩＣ出入口から久里浜７丁目までの区間が途切れず繋がることになる。「市中心部に出る道路がいつも渋滞で、住宅街を迂回する車もあり危険だと感じていた」と地元住民。近くの商店主は「衣笠十字路周辺には車で行きにくく、買い物客からは商店街にも足を運びづらいという声も聞かれていた」と話し、駅前の利便性が高まることを期待する。一方で、市内の不動産関係者は「開通により、流通関係の利用が増えるだろうが、既存の道路周辺にあまり影響はないのでは」と推測する。
スマートＩＣ３年後
同線とつながる坂本芦名線では、横須賀ＳＡに直接乗り入れできるスマートＩＣを設置予定。市によると現地の土質や測量を進めている段階で、２０２０年度の供用開始を目指している。
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