横須賀市歯科医師会(松本好史会長)は先月22日、横須賀市立うわまち病院(沼田裕一管理者)と医科歯科連携に関する協定書の調印式を行った=写真。
同病院では、年間約2500件の手術のうち、外科や心臓血管外科に関連するものは2000件近くに上り、全身麻酔時に口腔内細菌が体内に入ると感染症を引き起こすリスクが高くなるという。また、がん治療中には薬の作用による口内炎等の合併症に罹りやすいことから、歯科医による術前・術後のケアが必要とされていた。今回の協定は、歯科がない同院で歯科医師会と連携して、周術期の専門ケアを行うもの。また、医師会・薬剤師会とも協力し、患者情報の共有化や口腔ケア剤の使用指導などの環境も整えていく方向。こうした多職種での連携事業は、県内では初めて。
調印式には、歯科医師会と同病院関係者らが出席。松本会長は「(団塊の世代が75歳を超える)2025年問題に直面する中、周術期の口腔管理や緩和ケアはより必要となっていく。顔の見える関係を強化し、横須賀発のモデルケースにしたい」と挨拶。市医師会の遠藤千洋会長は「合併症の減少や入院日数の短縮、患者のQOL(生活の質)向上など口腔ケアとの関連性は明らか。在宅でも医歯連携の輪を広げてほしい」と期待を示した。
具体的には、歯科医師会に連携を登録している歯科医が、入院前後は患者の居住地に合わせて診療所(クリニック)や訪問で口腔ケアにあたり、入院中は往診も行う。
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