「ウインドサーフィンW杯横須賀大会」に出場するプロセイラー 国枝 信哉さん 津久井在勤 46歳
ウインドの魅力伝える好機
○…津久井浜で開かれるウインドサーフィンW杯を心の底から喜んでいるひとりだ。風に恵まれるこの地を活動拠点に選んで20年が経つ。夢にまで描いた世界がまもなく目の前の海で繰り広げられる。日本人選手として海外勢をホームゲレンデで迎え撃つ。「圧倒的なスピードと技量を誇る彼らにどこまで食い下がれるか」。本番を前に胸は高まるばかりだ。
○…大学時代に森戸海岸(葉山町)で挑戦したウインドサーフィン。自然と一体化する感覚の虜になった。卒業後、1年間会社員としてガムシャラに働いたが、将来の展望が描けなくなり飛び出した。「ウインドサーフィンの競技者としてどこまでやれるか試してやれ」。365日いつでも海に出られる生活を手に入れ、ひたむきに風を追い求めた。そして、アマチュアからプロになった。
○…国内トップクラスの選手としてレース会場を転戦しながらショップオーナー、用具のインポーターの肩書で日々奔走する毎日。ウインドサーフィン協会の理事として普及にも努めている。今から5年前。校長会の会議に出席して、課外活動としてマリンスポーツの採用を提案したが、安全体制などを理由に聞き入れてもらえなかった。転機はW杯の誘致。小学生の体験授業がビーチで開かれるようになったほか、地元を盛り上げる市民応援団も立ち上がった。ウインドサーフィンを軸にした地域活性化の絵が描かれ始めている。「この半年間は奇跡の連続。感謝しかない」
○…「技術は今が最高。スピードも今が一番出せる」。体力よりも経験や知識が求められるのがウインドサーフィンだ。世界のトップ選手も同世代。自身もまだまだ成長の余地を感じている。「来年もその次も挑戦できるように」。風が吹くことを祈りながら、その日を待つ。
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