「神奈川県アマチュアゴルフ選手権大会(ジュニアの部15〜17歳)」で優勝した 石坂 友宏さん 岩戸在住 17歳
退路断ち ゴルフ道へ
○…2位とは5打差。同世代のライバルたちに力の差を見せつけた完勝だった。去年の同大会は5位。1年間パットなどを集中的に練習してきた成果が結果として現れた。今大会はいつもプレーしている大磯のゴルフ場が舞台。慣れ親しんだコース、カップまでの距離感や芝の転がり具合などの感覚は体が覚えていた。「嬉しさもあったがそれ以上に安堵の気持ちが大きかった」と表情を緩める。
○…父の勧めでゴルフを始めたのは小学5年生の頃。野球と両立していた中、テレビで脚光を浴びていた石川遼選手の活躍が目に焼き付いた。「自分もこんなプレーをしてみたい」と本気で専念することを決心。「プロになれる・なれないではなくプロになる」―。学校に行く時間すら惜しくなり、平日の昼間から佐原やハイランドにあるゴルフ場に通い始めた。当時、中学生。強い覚悟で自らの道を歩み始めた。
○…「絶対に勝ちたかった」と強い口調で話すのには理由があった。中学生の頃から世話になっていた方が大会直前に急逝。市内では知られたシニアの愛好家で、練習場で隣同士になったことを機に深い交流を続けていた。遠征時の送迎に加え、2日に1回は自宅に招かれ、ネットなどを張った庭先の”ミニ練習場”で一緒に汗を流した。「他の人よりたくさん練習しなければ勝てない」など貰った言葉で大事にしているものも多い。「少しは恩返しできたかな」と天国に最高の報告を行った。
○…ひたむきに研鑽を重ねる毎日。渡米しての国際試合、国体など様々な大舞台で経験を積んできた。石川選手や宮里藍さんらの活躍を小さい頃に見ていた世代で、同じタイミングでクラブを握ったライバルも多い。切磋琢磨し合いながらプロでしのぎを削るのが夢だ。「代表選手になって五輪にも参加して成績を残したい」と一点の曇りもない目をキラキラさせながら、未来の自分を想像する。
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