先月30日までポーランド・ヴロツワフで行われた国際総合競技大会「ワールドゲームズ2017」のアーチェリー/フィールド部門で、浦郷町在住の大貫渉さん(サガミ所属)が3位に入った。同部門での日本人選手のメダル獲得は初めて。
同大会は、五輪翌年に行われているもので、国際ワールドゲームズ協会が主催。五輪に採用されておらず、かつ世界規模の大会を実施している種目で、トップクラスの選手が参加することから、”第2の五輪”と呼ばれている。
7月20日から10日間、ポーランドのヴロツワフで行われた今大会は、31競技に111カ国・約4100人が参加。日本からは、アーチェリーのほかボウリングや空手道、ライフセービング、相撲など18競技98人が世界の舞台に挑んだ。
大貫選手が出場したアーチェリーのフィールド部門は、草原や丘などに設置されたターゲット(的)に行射し、ゴルフのラウンドのように歩いて移動する競技。2人1組で対戦し、総合得点を競う。「今大会のコースは比較的平坦で集中できた。観客席がすぐそばで臨場感があった。これがフィールドの楽しさ」と話す。大会は準決勝で敗れたものの、3位決定戦ではクロアチアの選手を下し、銅メダルを獲得した。大会同部門では日本人初メダルの快挙。競技関係者からも喜びの声が上がっている。
上位の選手は、五輪出場経験がある強豪ばかり。予選トーナメントを含めて3試合、互角の戦いを繰り広げて表彰台に上がったことは「大きな成果」と大貫選手。普段は「ターゲット」と言われる五輪種目が専門で、前月のワールドカップでは満足のいく成績が残せなかったが「大きく崩れないのが自分の強み。精神面でも、今後の試合に向けて収穫になった」と振り返る。
地元で練習、五輪目指す
今年3月に大学を卒業。この春、地元のガス会社サガミにアスリート選手として入社し、仕事と競技活動を両立する。練習拠点は、小学生の頃から通うくりはま花の国アーチェリー場。平日は夕方まで勤務し、1日3時間近くを練習に充てる。多い日は300本近く射ることもあるが、「職場に近く、安定した環境で取り組めている」と話す。
今年のナショナルチーム(日本代表)にも名を連ね、今月19日から行われるユニバーシアード台北大会、11月にはアジア選手権への出場も控える。国際舞台での経験は、自分を客観視する良い機会と捉えている。見据える先は東京五輪。「大会1年前には選考会で代表が決まる。まずは、来年の強化チームに入ることが第一目標」と今後の決意を語った。
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