北下浦中学校2年の小貝実佑さん=写真=が、今夏ポルトガルで開かれるSUPの世界選手権をかけた国内選考会(京都府京丹後市/7月1日開催)に出場する。「世界の舞台で戦ってみたい」。今大会にかける思いは強く、戦績・実力も十分。大きな目標に向けた一戦が、まもなく始まる。
大型のサーフボードと専用のパドルを使い、水面を進むウォータースポーツスタンドアップパドルボード(SUP(サップ))。身長の倍以上もある大きなボードとパドルを手足のように自在に操り、ホームゲレンデの三浦海岸をぐんぐんと進む。
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父・直樹さんの影響で4歳頃からウインドサーフィンを始めた実佑さん。幼かったこともあり、強風や波への恐怖心が拭えずにいたが、風待ちの合間に乗っていたSUPの楽しさに魅了され、競技を転向。小学校中学年から本格的に打ち込むようになった。
小5で経験した公式戦。初出場ながら、キッズの部・女子3Kmの部で堂々の優勝を果たし、デビューを飾った。その後も全国を転戦。昨年の全日本選手権では、ロングディスタンス部門6位、テクニカル部門3位を獲得。総合成績で4位に食い込むなど、近年では成人選手たちと互角に渡り合うまでになった。「スピードなら国内女子選手のトップ5に入るのでは」と、自身もSUP選手として戦う直樹さんも称賛する。
天候や海のコンディションにもよるが、練習は土日を含めて週4日ほど。朝のランニングは日課で、学校が終わると海へ繰り出して黙々とボードを走らせる。「大会でいい結果が出ると嬉しい。実力を知る良い機会になっている」と話す実佑さんだが、自他ともに認めるネガティブな性格が、本番で顔を出すこともしばしば。SUPレースは、自然やライバル選手たちとの駆け引きが醍醐味であり、勝負どころ。今後の課題は、精神面のさらなる成長だ。
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世界への挑戦権を与えられるのは、優勝者ただ1人。「狙える位置にいる。自分を信じ、100%の力を出し切って悔いのないレースをしてほしい」と周囲からエールを送られると、「全力で頑張りたい」と実佑さんは笑顔で健闘を誓った。
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