長沢にあるコミュニティスペースで相談拠点「まちの保健室」を開いている 小松 亜矢子さん 津久井在住 34歳
心を支える「保健室」に
○…家族や自分の体調、生活の困りごとなど「会話を交わして、楽しかった、少し心のつかえが取れたと感じてもらえれば」。今月から長沢駅前で「まちの保健室」を定期開設。地域で活動する「コミュニティナース」として、相談の場の充実に向けて歩み出している。
○…出身は福岡県。高校時代、医療の世界に関心を持ったことをきっかけに、看護師の道を選んだ。地元で就職するも、「資格を取ることが目標になっていて、燃え尽きた状態だった」。組織に居ることも息苦しくなり、気付けば、うつの症状に陥ってしまっていた。そんな状況から抜け出そうと、職場を変えたり、ワーキングホリデーで海外に赴いたりしたことも。心の波の変化と折り合いをつけながら、行きつ戻りつの状態の中、家族もうつ病を発症。「支える」ことの難しさと苦しさに直面した。両方の当事者となったことで、身内以外にも気軽に相談できる場の必要性を感じた。
○…「まちの保健室」の原点は、寄り添いと見守り。そのワンクッションが”心の支え”になることを期待する。開設を呼び掛けてすぐ、地域の関係者などから協力や支援の声が上がった。目標は組織化し、常設拠点から市内各地域へ展開すること。「必要とされているという実感がある。看護師としてのスキルや経験を地域に還元したい」
○…「うつ病経験者でかつ看護師」―これまでの過程を取材されることも多く、自らもweb媒体などで発信している。自分が感じた「生きづらさ」は何か。言葉に編むことで、心模様を客観的に振り返ることもできた。「書く」作業を機に、ライターとして医療関係の記事を執筆することも増えている。「分かりやすく伝える”橋渡し役”になれれば」。それが自分なりの「支え方」だ。
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