経年劣化により傷みが目立っていた大楠中学校体育館のはり絵が、卒業生らによって修復され、このほど完成した。10月27日には、これを記念し現役の生徒が絵のモチーフとなっている歌「はだか馬に風が吹いた」を合唱した。
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作品は昭和52(1977)年度の卒業制作で、縦4m×横8mの大作。40年が経ち劣化が目立ってきたことから、同校の仲亀啓行校長が当時の生徒らに修復を呼び掛けた。今年8月から動きだし、2カ月で完成を迎えた。
作業は、絵の裏側の傷んだ模造紙とベニヤ板をはがすところからスタート。裏紙には新たに障子紙を使用し、その上から原画を貼り付けていった。擦れや破れのあった馬の絵は、元の写真と照らし合わせながら色紙で補修。褪せてしまっている部分と新たに修復した箇所の色の差をなくすため、絵の具でなじませるなどの工夫も施したという。
作業には卒業生や現役生徒の保護者のほか当時の担任教諭など、約30人が入れ替わりで参加。10月初旬に完成を迎え全校生徒にも披露された。
1988年度の卒業生で、現在海老名市に住む渡邉啓介さんは、在学3年間、合唱祭でこの曲を歌っていたことから思い入れも強く、修復作業に参加。「地道な作業が多く大変だったが、無事完成を迎えられてよかった」と喜んだ。
先月行われた同校の合唱祭では、修復完了を記念し現役の生徒有志82人が「はだか馬に風が吹いた」を合唱した。
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