アルトサックスにキーボード、ギターもあれば、アコーディオンやタンバリンの姿もある。70・80代のメンバーが主力の「シニアアンサンブル スルーザヨコスカ」では、好きな楽器を各自が持ち寄り、ジャンル横断で精力的に演奏活動を行っている。毎回のステージでは、聴衆をアッと驚かせるパフォーマンスも用意。「魅せる」にこだわっている。
結成は2002年。夫を亡くし、「生き方」や「生きがい」を模索していた清水玲子さんが、40年以上前に指導者として参加していた小学生の合奏サークルの活動をふと思い出し、ピアノの演奏を再開。「音楽を通じた老後の楽しみを多くの人と共有したい」とメンバー募集に動いたのが始まりだ。
「楽器ならなんでもOK」の気安さがコンセプトだが、メンバーはベテランのジャズプレイヤーや米海軍第七艦隊バンドOBが在籍しているなど、なかなかのレベル。市内のダンスフェス(社交ダンス)でバックバンドを務めることもあり、活躍の場は幅広い。
遊び心を盛り込んだ「魅せる」ステージの秀逸さでも知られている。先月14日にヨコスカ・ベイサイド・ポケットで開かれたコンサートでは、サンバダンサーがサプライズで登場。刺激的な競演で会場を大いに沸かせた。「念頭に置くのは、『まじめに、おもしろく』。演出を考えるだけでワクワクしてきます」と清水さん。11月10日(土)に開かれる大津コミュニティセンター主催の文化祭では、奇術師とのコラボを企画している。「ハーレムノクターン」の演奏に合わせてマジックを楽しんでもらうという。
対外的な演奏では、どんな場面でも揃いのステージ衣装を身にまとって出演する。老人ホームの慰問など、小さな会場でもそのスタンスは崩さない。「聞き手に非日常を届ける」ということを強く意識しているためだ。理由はもうひとつ。「演奏する自分たちの気持ちを高める効果もあるのです」
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