横須賀市は来年4月、逸見小学校に放課後児童クラブを設置する。市が学区内に学童のない地区に整備するもので、運営は民間事業者が担う。「公設民営」は市内初、概ね逸見・沢山小学区の児童が利用することを想定しているという。
市内では、留守家庭児を対象にした放課後児童クラブ(学童)が67カ所あり、約1900人の児童が利用している。すべて民設民営で、児童の保護者や社会福祉法人、NPO法人などが運営。共働きやひとり親世帯が増える中で、学童に入所できない「待機児童」も多く、需要も拡大。今年は民間5施設が新設されている。
逸見・走水・沢山小学校の学区では、こうした学童施設がないことから、市ではこの3学区に関して、公設の放課後児童クラブ設置を検討。今年5月には保護者を対象にアンケートを実施し、逸見・沢山小でそれぞれ20世帯を超える利用希望があったことから、同地区への設置を決めた。
運営は民間事業者
開設するのは逸見小の1階教室で先月から工事に着手。市では、学区が隣り合う両校の児童が利用することを想定している。市が設置し、民間事業者が運営する「公設民営」で、企画提案審査により、横浜市内で小学校の「放課後キッズクラブ」などを手掛ける株式会社理究キッズを事業者として選定している。
今月14日の市議会定例会で設置条例が可決。来年4月の開所で定員は35人、1カ月の使用料は1万3000円(おやつ代等別)。平日は逸見小の授業終了後から午後7時まで、土曜日や長期休業期間等は午前8時から午後7時まで開所する。
【市内の学童、現状は―】来年4月には、逸見小のほかに4カ所の放課後児童クラブが新設される。いずれも民間事業者によるもので、既存の学童が需要増に応じて増設するケースが多い。市内67施設の保育料平均額は1万6676円。全国平均では、約7300円(2012年調査)で、横浜市などと並んで「日本一高い」と言われる。施設家賃と人件費の割合が大きく、市の補助に加えて保護者の負担に頼っているのが現状で、厳しい運営状況の学童が大半だという。
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