「里山の景色をわずかでも残したい」―。大津にあるしらかば子ども園がこのほど、根岸町の住宅街の一角に、生物が自然な状態で生息できる空間「ビオトープ」を作った。
およそ45坪の敷地に水槽が二つ、ログハウスが一棟立っている。1・8m×1・2mの長方形の水槽には金魚、傾斜を利用し川のせせらぎを模した全長3mの水槽にはメダカが泳ぐ。どちらも浄化槽・循環装置を設置し、水をきれいな状態で保っている。縦1・8m×横3・6m×高さ2mほどのログハウス調の小屋内には3本の木があり、カブトムシやクワガタの住処となっている。
そのほか敷地内には、クヌギやコナラ、サクラといった約30本が植えられており、ブルーベリーやミカンなど果実の木は早速実をつけ始めているものもある。
里山減少に危機感
発案者は同園の浜田和幸園長。設置の経緯について「ほんの数十年前はたくさんの昆虫が至る所で見られた。しかし、現在は開発が進み、私が子どもの頃に見たような里山の風景は非常に少なくなっている」と危機感を表す。「僅かな規模でも、生物や植物を見たり触れたりできる環境を残したい」との思いから決意。「ぼくらの里山 しらかばビオトープ」と名付け、入り口付近には思いなどと共に記した看板も設置する予定だ。
根岸町周辺エリアでは、現在も宅地開発が進む。ビオトープは天井まで網で覆われていているほか施錠を徹底するなど、近隣への配慮も行っている。
現在は、同園に通う園児や運営する学童の児童の観察や遊びの場として活用。今後は一般にも放できるような企画を考えているという。
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