放送中のNHK連続テレビ小説『エール』主人公のモデルとなった作曲家・古関裕而(ゆうじ)氏(1909〜89)が、稲岡町の神奈川歯科大学の校歌を手掛けていた。今から56年前の1964年、同校の開学に合わせて作られたもの。同大の職員は「当時を知る人が大学構内に存在しないため経緯についての詳細は不明」と言うが、昭和を代表するメロディーメーカーの楽曲は、時代をまたいで学生らに歌い聴き継がれている。
古関氏は、高校野球選手権大会の大会歌『栄冠は君に輝く』や東京五輪の行進曲『オリンピック・マーチ』『君の名は』など生涯で5千曲余りを作曲。全国各地の校歌や社歌も数多く手掛けており、神歯大の校歌もそのひとつだ。
神歯大と古関氏のつながりの手掛かりとなるのが作詞家の西條八十氏。2人は『青い山脈』『蘇州夜曲』などのヒット曲を世に放った黄金コンビで、西條氏は神歯大の前身である東京女子歯科医学専門学校の校歌(昭和2年)の作詞を担当している。そうした縁から古関氏が関係したことが推察されるが、記念誌などにも記述は残されていない。
ドラマ化をきっかけにあらためて校歌に注目したという先の職員は、「構内から臨む風景と溢れる希望が歌詞にしたためられ、未来へと向かう勢いある楽曲が歯科医師の道を志す学生に勇気を与えてくれる。56年経って色褪せない」と感慨深げに話した。
スライド映像に載せた校歌の動画は「神奈川歯科大学校歌」(検索)で閲覧できる。
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