横須賀市議会は先月25日、6月定例議会で「歯及び口腔の健康づくり推進条例」を可決し同日、会見を行った。”80歳になっても20本以上自分の歯を保とう”という取り組み―「8020運動」を推進するとともに、乳幼児から成人、高齢期までライフステージの特性に応じて「歯と口腔の健康」に取り組むことを規定している。
歯から全身の健康へ
近年、むし歯や歯周病などに代表される歯科疾患が歯の喪失だけでなく全身の健康に影響を及ぼすという研究が進んでいる。高齢者や要介護者に対しても、口腔衛生状態や咀嚼能力の改善を図ることが、誤嚥性肺炎の減少、認知機能低下の予防などの働きかけに繋がるとされている。条例では、市民に歯や口腔内の健康に関心と理解を促すとともに、医療関係者だけでなく福祉や教育の現場との連携、予防・啓発活動のほか、大規模災害時の口腔ケア体制なども盛り込んでおり、これをもとに市が具体的な施策を進めていく。
制定の会見で同条例検討協議会委員長の渡辺光一市議は「自分の歯を維持することが重要であることを発信するきっかけにしたい」と語り、後日、横須賀市歯科医師会の松本好史会長は「この条例では、特にフレイル(虚弱状態)から要介護状態への一連の負の連鎖の入り口と考えられる『オーラルフレイル』の予防に言及されているのは大きい。今後、行政や市民、関係者と協働して歯と口腔の健康に取り組んで行きたい」とコメントした。
議会内の政策検討会議による条例制定は「がん克服」に続いて2例目。10月1日に施行する。
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