横須賀で唯一、東京五輪出場が内定しているウインドサーファー、須長由季選手(田浦町在住)が今月11日、横須賀ロータリークラブ(岡田英城会長)の例会でゲストスピーカーを務めた。
須長選手は新型コロナウイルスの影響で1年延期となった本番に向けて、準備を進めている近況を報告するとともに、取り沙汰されている開催の是非について「考え出したらきりがない。今は日々、目の前の課題をクリアしていくことだけを考えている」と前向きな姿勢を見せた。
須長選手は、明治大学入学と同時にウインドサーフィンと出会い、その年の新人戦でいきなり優勝。無敵の学生時代を経て、アテネ(04年)─北京(08年)─ロンドン(12年)─リオデジャネイロ(16年)と五輪に挑んできた。内、出場を果たしたのはロンドンのみ。「その時は出られたことで満足してしまったが、結果に悔いを残した」と当時を振り返り、完全燃焼を求めて選手生活を続けてきたことを語った。リオでは出場機会を逃し、失意の底に沈んだが「自国開催」という断ち切りがたい思いに駆られ、現役続行を決意。2大会ぶりに代表の座に返り咲いた。
人生の半分を賭けてきたからこその強い気持ちが須長選手にはあるが、予想だにしなかったコロナ禍にうろたえる素振りを見せない。周囲から「東京五輪が延びてどうか─」そんな質問を頻繁に受けるというが、それにはこう返すそうだ。
「目標に向かって突き進むだけ」
現実には、本番までの準備に高額な費用がかかり、負担が重くのしかかる。他国の選手に遅れを取らないための海外遠征は必須であり、練習と並行して行う資金集めなど苦労は少なくない。今回の講演では、活動支援を求めるとともにこう締めくくった。
「努力を尽くした先に輝く未来がある。そう信じている」
「オール横須賀で応援」願い込めロゴデザイン
東京五輪の開催が1年延期となり、大幅な計画の見直しを迫られ、活動資金の捻出に苦慮している須長選手を支える目的で立ち上った「須長由季 横須賀応援団」(小池克彦会長)。同団体では現在、寄付の呼びかけを中心とした支援活動を展開している。先ごろは、賛同の輪を拡げる意味を込めてロゴマークを作成。三浦学苑高校美術部の三浦彩夏さん=写真右=がデザインを担当した。海をイメージさせるブルーと多くの人が「まるく」つながる一体感を表現したという。
ロゴマークは、須長選手が実際のレースで使用するセイルに貼られ、東京五輪の大会会場である江の島の海を疾走する。このほかに寄付の協力者に返礼品としてプリントTシャツを贈る。応援団の活動に関する問い合わせは【電話】046・822・5696
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