横須賀市は、新型コロナの影響で客足が遠のき、苦しい状況に置かれている飲食店の支援として、キッチンカー・移動販売の導入を後押しする。経費の一部を補助するほか、成功への道筋や失敗を回避するためのノウハウを伝えるセミナーを開く。飲食店がない公園などへの出店機会を設けることで、賑わいづくりにもつなげる狙い。来春にキッチンカーを集めたモビリティマルシェの開催も視野に入れている。
コロナ禍を受け、外食需要は低迷しており、回復の見通しは立たない。そうした中で注目を集めているのが”3密”を避けることのできるテイクアウト。車内で調理できるキッチンカーは「作りたて」「できたて」を提供できるうえ、機動力を生かして販売場所を開拓することが可能となる。市は店舗を構えて飲食店を展開している事業者などに新規参入を呼び掛けて、新しいニーズを掴んでもらう考えだ。
一方でキッチンカーの開業には、調理設備の導入など一定のリスクがある。市は移動販売車の出店支援を行う移動販売協会と連携し、トライアル車両の貸し出しを行うなどしてミスマッチを防ぐ。来年2月を目途に専門的なアドバイスを行うセミナーも開く。
出店場所の確保についても積極的に支援する。うみかぜ公園前の遊歩道スペースの活用や、近くに買い物をする店舗がない住宅エリアにある公園などを出店先として開放していくという。
キッチンカー事業を展開している「三浦観光バス」根岸辰也さんの話
コロナ以前からキッチンカーの出店要請は旺盛。現在のテイクアウト需要と相まって、注目度が増している印象だ。ワイルドなメニューが人気で、カレーよりも、ホットサンドやソーセージなど屋外と相性に良いバーベキューメニューが好まれている。キッチンカーのメリットは機動力。出店場所を自由に選べる一方、これを誤ると売り上げに直接響く。数の予測もシビア。出店場所の確保も苦労が絶えないが、横須賀市のようなバックアップがあれば新規参入の障壁は下がるだろう。
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