新型コロナ感染拡大防止策として政府が再発令した緊急事態宣言を受け、市内でも外出自粛の動きが見られている。上地克明市長は今月8日、市民向けメッセージを市HPで公開。「皆さんの心掛けと行動しか感染拡大を防ぐ術はない」と訴えた。一方飲食店などは、国の指示に従って時間を短縮して営業せざるを得ず、売上の減少に頭を抱えている。 【今月12日起稿】
横須賀市は今月12日から来月7日までの期間、コミュニティセンターや生涯学習センター(まなびかん)など公共施設の一部休止を決定。また、市主催イベントに関しても6月末まで中止または延期、規模縮小する方針を固めた。一方で市立の小中高は開校するが、横須賀総合高校(全日制)は今月29日から予定していた沖縄県への修学旅行を見送った。私立の湘南学院高校は朝の通学ラッシュを避けるため、登校時間をいつもより40分遅くし、時差登校の措置を取った。市立図書館は開館するが、木曜と金曜の夜間開館を中止した。
商業・観光施設では、モアーズシティが地下1階を除き、営業時間を通常より1時間早い午後8時に短縮。映画館「横須賀HUMAXシネマズ」もレイトショーは行わず、最終上映終了を午後8時までとした。記念艦三笠は閉艦。猿島航路を運航する(株)トライアングルは、船舶の定員を70%に下げ運航し、「軍港めぐり」は運休する。
苦境に立たされる事業者
緊急事態宣言後に迎えた3連休の夜、市内の人影はまばらだった。飲食店の多くは「閉店時間8時まで」の張り紙を掲示して営業を続けていたが、シャッターを閉めたままの店舗も見られた。
横須賀中央で中華料理店「上海亭」を営む陳寛明さんは「成人式の延期で晴れ着姿の若者もおらず、売上は昨年の半分にも満たない。さらに気温も低く来店者も少ないため、テイクアウトよりデリバリーに力を入れたい」と話す。京急久里浜駅前にある「酒蔵一升屋」の藤原哉さんは「常連客に申し訳ないので休めない。ランチや弁当の持ち帰りもしているが、夜の宴会がないと県の協力金をもらえたとしても厳しい」と悩みながら午後8時で店を閉めた。
先の見えない現状を打開しようと、新しいサービスを考案した事業者もいる。(有)たのし屋本舗は、農家や漁師などの生産者と連携した宅配サービスを行っている。web上で呼び掛け、すでに40件以上の問い合わせがあり好評だという。下澤敏也代表は「横須賀にはまだまだ美味しい物がある。食べることで市民が笑顔になり、生産者と共に地元への誇りを持ってもらえれば」と期待を込めた。
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