神奈川歯科大学(稲岡町82)は、認知症のケアと予防に取り組む複合型高齢者アミューズメント施設「RB白浜館」を構内に開設した。同大と横須賀市は「認知症共生社会」の実現を目指す連携協定を今年3月に結んでおり、取り組みを本格化させる。認知症予防に効果のある体操や脳の活性化につながるレクリエーションなどのプログラムを提供するほか、認知症カフェを開き、当事者の社会参加を促す。来年度に本格稼働させる。
施設の運営を監修するのは、同大付属病院 認知症・高齢者総合内科の眞鍋雄太教授。口腔ケアが認知症予防につながるとされており、「医科歯科連携」を実践している同大の知見を活かす。
認知症予防を希望する人に向けたリハビリテーションを提供していく。横須賀市が地域の特色づくりとして推進しているeスポーツを導入。手指を動かすことで脳に刺激を与えるアクテビティとしていくほか、高齢者と若年世代の交流を図るコミュニケーションツールとして活用する。認知症の当事者と家族を集めて正しい知識を伝達していく介護予防教室では、学生にも参加してもらい、ケアの現場を学ぶ場とする。世代横断のボランティアスタッフも迎えて、認知症への理解を深めることも目指す。眞鍋教授は「官民連携による認知症のトータルケア事業を”横須賀モデル”として広く発信していく」としている。
施設は横須賀機関学校時代に配電所として使用されていたレンガ造りの建物、通称「赤レンガ倉庫」を改修した。名称の「RB白浜館」は赤レンガ(Red Brick)の頭文字と埋め立てが始まる前の同地が「白浜」の地名で親しまれていたことに由来する。レトロな雰囲気を漂わせており、屋外でジャズライブなども行っていく。
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