横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2023.09.08
海の再生活動に取り組む「よこすか海の市民会議」の代表を務める
川口 将人さん
長浦町在住 60歳
未来へ紡ぐ「海の森」
○…「海が抱える問題には気が付きにくい」と熱く語る。幼少期から鴨居や観音崎の自然海岸で海へ潜り、自然と生命にあふれた土地で育ってきた。美術系の大学を卒業後もサーフィンなどを通じて生活の一部にいつも海があった。
○…転機が訪れたのは2009年のこと。仲間内で楽しむだけでなく、「海を通じて地域に関わっていきたい」と考えるようになり、「よこすか海の市民会議」への入会を決意。海洋学者や研究者が集う同会の定例会に出席するも、当初は専門的な内容を理解できなかった。しかし海について熱量を持って話す彼らに魅入られ、環境問題について考えるように。それと同時に、「俺は海のことを何も知らなかった」と気づかされた。これを機に海の環境問題に対しての活動が加速する。
○…近年問題視されている「磯焼け」。浅海の海藻などが減少することで生物が減少し、”海の砂漠化”ともいわれる。日本各地で発生が確認されており、2020年に油壺で潜った際もその光景を見た。様変わりしてしまった状況を目の当たりにし、「海に森をつくろうよ! PROJECT」を始動。市内外の様々な研究者らと協力し、昨年1月には海藻のアマモを移植する活動をスタートした。1本1本手作業で海底に埋める地道な作業。だが、その小さな一歩が実を結び、アマモは増え続け、海の生物は着実に戻ってきている。
○…子どもが仲間たちと当たり前のように海に行ける。そのために、身近な自然環境を楽しみながら考える「きっかけづくり」ができればと語る。今も脳裏に焼き付いている「海の原風景」ともいえる場所を次世代に残すために、今後も活動を続けていく。
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