市内の女子ソフトボールチーム「湘南なでしこ」が、13日から15日まで愛知県で開かれた全国大会「第11回全日本エルデストソフトボール大会」(日本ソフトボール協会主催)に神奈川県代表として出場し、初優勝を果たした。エルデストとは、50歳以上の選手でチームを構成する年齢区分。2009年から連続出場を果たすもベスト8の壁を崩せなかったチームが、今年悲願を達成した。
湘南なでしこは、「横須賀女性ソフトボール連盟」に加盟する10チームから、50歳以上の選手を集めて構成する。メンバーは20人で、最高齢が68歳。かつて、大学や実業団でプレーしていた経験豊富な選手が半数以上で、選手層の厚さが自慢のチームだ。打線をつないで得点を重ね、ゲームの主導権を握る戦いを得意とする。
それぞれの所属チームで出場する大会が6月に終わると、なでしこの選手は”召集”され、7月の神奈川県予選に向けて練習を開始する。所属チームでの練習とは別に、週に1回、神明公園に集まる。各自が家事やパート、孫の世話など忙しい日々を送る中で、時間をつくり練習に参加している。
今年も県予選では、横浜をはじめとする強豪チームとの戦いに勝利し、4年連続で全国への切符を手にした。だが、チームにとって全国の壁は厚く、昨年まで3年連続”ベスト8止まり”だった。コーチの飯島和子さんによると、打順や選手交代など試合の後に悔やむことが多かったという。そこで今年は「基本に立ち返り、守備や走塁、バントを一心不乱に練習しました」と村上照美監督。準決勝進出を目標に掲げ、大会を迎えた。
雪辱戦を制す
全国から40チームが集まる中、湘南なでしこは初戦から打線に火がつき10─2で快勝。その後もリズムにのり、これまで越えることができなかった準々決勝を突破した。準決勝でも優勝候補とされた兵庫県代表のチームを5─1で下した。
大会5試合目となった決勝戦の相手「KIT,S」(愛知県)は、2年前に敗れたチーム。雪辱戦だった。4回表に1点先制されるも、動じることなくその裏すぐに逆転。投げては先発の根本浪江さんが、4試合目の連投ながらも粘り強いピッチングを見せた。バックの堅い守備もあり、接戦の末3─2で勝利した。
「雪辱を果たしたことよりも、初優勝できた喜びの方が大きかったです」と飯島さん。試合後、チームは歓喜に沸いた。だが、選手の仕事の都合などから、その日のうちに愛知県から車で横須賀に帰るという強行スケジュールの遠征だった。
チームは24日に横須賀市役所を訪れ、永妻和子教育長に優勝を報告。「ひとつの目標に向かって一生懸命頑張れば、いくつになっても感動できることが分かりました」と胸を張った。
|
<PR>
横須賀版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|