防衛省・自衛隊が進めている船越新庁舎整備の中に、司令官等の人員輸送や物品輸送のためのヘリポート(場外離着陸場)を敷地内に設置する計画があることがわかった。今月17日、南関東防衛局が近隣住民を集めて説明会を開いた。設置予定地と田浦中学校の距離は道を挟んで約150mと接近しており、騒音や事故を不安視する声が多数あがった。同局では決定事項として理解を求めたが、住民側は継続的に説明を要求していく姿勢を崩さなかった。
田浦中に近接、150mの距離
船越地区で建設中の船越新庁舎(海上作戦センター)は、かつて関東自動車がテストコースとして使用していた場所で自衛艦隊司令部、護衛艦隊司令部、潜水艦隊司令部、海上自衛隊の中枢部署が入居。2020年1月の完成を予定している。
これらは計画の段階で地元住民に説明があったが、敷地内にヘリポートを設置する方針は伝えられていなかった。説明会で同局の担当者は、「緊急時の対応やヘリの効率的な運用をしていくため」と必要性を話したが、「批判をかわすための後だしじゃんけん」「教育施設に近すぎる」といった反発の声が場内に広がった。
ヘリポートは、新庁舎前面の儀仗広場を設置場所としている。学校や民有地と離れた海側の空地を候補地として検討したが、鉄塔などの既存建物や津波の影響を考量して断念したという。同防衛局の担当者は、使用頻度は月平均3・6回程度で住宅地上空を避ける飛行ルートとするほか、学校行事への配慮を約束。田浦中で離着陸時の騒音レベルは80〜90デシベル(地下鉄の車内レベル)で、影響は少ないとの見方を示した。
説明会参加者がオスプレイが配備された際のヘリポート使用を質す場面もあり、担当者は「自衛隊施設なので可能性は否定できない」と答えた。
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