横須賀市が今年8月、市立病院2体制の維持とうわまち病院の移転・建て替えの方針を明らかにしたことを受け、市議有志の「よこすかの医療の未来を考える会」は今月1日、市内でシンポジウムを開いた。
冒頭で、加藤裕介市議(無所属みらい)がこれまでの経過を説明。続いて、地域医療や自治体病院の経営問題について研究する伊関友伸氏(城西大教授)が登壇し、専門的見地から意見を述べた。
伊関氏は、市立病院の体制について「地域ごとの特性を考慮すべき」という考えを示したうえで、病床の将来需要や両病院での医師雇用の見込み、立地をふまえた医療提供体制などから「市内では2つの病院を存続させるべき」と話した。現地建て替えについては、国内の他事例を挙げ、仮設施設の設置による工期の長期化やコスト増のほか、うわまち病院は設計が難しい立地であることなどを理由に「移転が望ましい」とした。また、新病院建築の際は、ローコストの事例を精査する必要性も論じた。
別の視点では、医療・介護は拡大の可能性がある分野であることから、雇用の場として地元産業への影響を指摘。最後に「病院や地域医療体制の在り方」を重要施策として市民が議論することの必要性を説いた。
会派横断で問題提起
同会は市議会の会派、無所属みらいと研政の市議で構成。調査や発表、議会の質問等の取り組みで政策提言のコンテスト「マニュフェスト大賞」にもノミネートされた。11月19日(月)には、市民意見の公聴会も企画している。
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